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日本の「貯蓄超過」今後縮小へ

2009/09/30 10:49



今朝の日本経済新聞33頁の「経済教室」。貯蓄問題を専門に永年日米で研究を続けておられるチャールズ・ユウジ・ホリオカ教授の論稿です。

http://www.phxs.jp/pdf/knowledge05.pdf

http://phxs.blogspot.com/2008/10/blog-post_15.html

ポイントは、

①高齢化にもかかわらず、貯蓄超過が拡大
②経常収支は今後、赤字に転落する恐れも
③(目先は景気対策優先で間違いないけど)中期的には財政再建が不可欠(∵近年の「貯蓄超過」拡大は一時的なものに過ぎないから)

拙書為替力で資産を守れで結論しました「短期円高だが長期円安」と符合する分析です!!


問題は円高ドル安ではない

2009/09/28 17:29



地場産業の衰退と国内製造業の空洞化、地方銀行の貸出先が住宅ローンと商業用不動産以外に見つからない、、、我が国のことを書いているように見えますが、米国のことを書いているのであります。

米銀ストレステストという官民一体の粉飾プログラムでドル円相場はキャリートレード全盛期のミセス・ワタナベ時代をも凌ぐ低ボラティリティを享受し、ユーロもオセアニア通貨もキャリートレードを再びエンジョイしました。先週来の急激な円高の原因は何も藤井財務大臣の市場追認発言などではなく、米国サブプライムに続く商業用不動産という第二の火薬庫が本丸です。

リスク回避的なトレンドが続くとすれば、もともと安かったドルよりも、ユーロやポンドのほうが下落余地が大きいと思われます。

亀井金融相のアンチグローバル姿勢やアンチ市場主義的な規制が正しいかどうか?とか、マクロ政策はバブルの生成崩壊に対してどう対処すべきか?とか、は物事の本質ではなかったのです。情報通信技術の日進月歩を前に、金融機関や物販の多くはリアルの店舗でサービスをしなければならない必然性を失っているのですが、10年以上前から言われており誰もが(頭では)認めていることなのに、具体的な行動を伴えないのが金融機関なのです。それが我が国の銀行にだけ当て嵌まるわけではないことを、過去1年に倒産した米国地銀の夥しい数が証明しています。東京すら例外ではなく、マッサージ屋や理髪店を除いて商店街にシャッターが下りても可笑しくないのが情報通信革命ですから、不動産担保を前提とした金融仲介機能は空洞化してしまわざるを得ないのです。

ヘリコプターで現金をばら撒いても、銀行の不良債権や大規模商業施設の過剰債務は帳消しに出来ないという真実。オバマ政権下のガイトナー財務長官もバーナンキFRB議長もわかっていてリーマン・ショックに続くシティ・ショックを起こすことは現実的ではないと判断したのでしょう。これは我が国の民主党政権の主要閣僚が理系エリートで物事の本質(デフレを通じたホワイトカラー社会のガラガラポンが一旦は必要だという真実)を理解しつつも、それでは選挙に勝てないから、ばら撒き政策を公約している、というのと大差ありません。

円、ドル、ユーロ、そしてポンドの不美人投票はまだまだ続くでしょう。成熟社会の行き詰まりという点でどの通貨圏も五十歩百歩であり、ドル圏だけがダントツに悪いわけではありません。しかし「IT革命とは、『金融従事者を従来ほど必要としない』ことと覚えたり」という現実は何処の経済圏も素直に受け入れることは出来ないでしょう。金融部門が必要以上に肥大化しているからこそバブルは幾度となく生まれ潰れると七転び八起きブログは説いてきました。これは長期トレンドに賭けることは投資に値しない、ボラティリティにこそ投資すべきだ、という結論を導きます。


日本航空は血税投入に値するのか?

2009/09/25 18:33



GMやクライスラーは淡々と法的整理をすべきだとしつこく説いてきた七転び八起きブログが日本航空の問題を無視するわけには行きません。世界に目を向ければ、ユナイテッド、サビーナ(+スイス)、アリタリア等々、航空会社の倒産は少なくなく、またその殆どはナショナルフラッグです。小泉元首相と同様の国賊呼ばわりする怪文書から前原国土交通相を守るべき立場にいるつもりですが、同大臣が法的整理に反対の発言を繰り返す理由は何でしょうか?銀行や通信同様、インフラ産業であるが故に、民営化、自由化が一朝一夕に成功するものではなく護送船団時代の残滓に足を引っ張られるという言い訳は多少は通用するでしょう。また、競争相手でもあるスポンサー候補は全日空だけとは限らないので、会社更生法の申立てのタイミングで事前にスポンサーを決めておくプレパッケージ型のアレンジには問題が多き過ぎます(実際、話の順番は逆だが、海外キャリアとの資本提携の話が先行したのが本案件の特色でもあった。しかし、リーマンショックやら新型インフルエンザという時期に、財務が盤石なキャリアが犇めいている筈はなく、サビーナ航空を救済するふりをして増資に応じなかったスイス航空の二の舞のリスクはたぶんにあり)。一時国営化して(新生アリタリアのような)グッド・カンパニーに営業譲渡という方法では一時的とは言え財政負担が多き過ぎるという判断でしょうか。金融担当大臣が銀行にモラトリアムを押し付け、国土交通大臣が航空会社の法的整理を拒むようでは、せっかくの支持率にもかかわらず、民主党はモラルハザード政権とのレッテルを貼られ、ポピュリズムの自縄自縛に陥る心配があります。

日本航空に関しては、知り合いが多いので、一旦このくらいにしておきます。


潔くハズレを認める

2009/09/24 18:12



七転び八起きのユーロ安予想、特に対米ドルで、であります。実勢は1.3台(対円では120円台またはそれ以下)だと言い続けて来ましたが、見事に外れております。七転び八起きブログを始めて1年半で、二度目の大きな敗北宣言です。

一度目は、豪ドルの対米ドルの下げ止まりを予想したものでしたが、早すぎました。リーマンショックの何たるかが、まだその途上で理解できていなかったと反省しました。

さて、今回は???バブルや投機活動は同じテーマで同じ規模では起こりづらい。テーマ(場所)を変えるか、規模を小さくするしかない。特に、店頭デリバティブに照準を当てた世界的な金融規制やレバレッジ規制もこれありで、という予想に反し、米銀のリスク許容度は高まっていること。プラザ合意以降の円高デフレの対策のための過剰流動性が国内株と不動産に向かったのと同じく、ただいまの米ドルの過剰流動性(その一面としての実質ゼロ金利)が或る意味当然雇用や設備投資には向かわず高金利他通貨に向かってしまっていること。この「やり直しキャリートレード」で取り敢えず不都合な人は、キャリートレードを再開し損ねた人達くらいしかいないこと。

しかし、地面には不発弾に夥しい火薬が詰まっています。米国の商業用不動産。我が国のJAL。問題が具体的すぎて簡単にモラルハザードを起こせるとは思えません。


亀井静香金融相おおいに吠える

2009/09/18 13:51



全国証券大会にて。毎年恒例の代表者セミナー(日本証券業協会)が昨日行われ、続いて全国証券大会へ。来賓として金融担当大臣が招かれます(昨年は茂木敏充氏、一昨年は渡辺喜美氏)が、今年は昨日の今日で亀井大臣が間に合うのだろうかと、社長同士(いや失礼、元上司の皆さん)で歓談しながら会場を移動したところ、案の定(さらに失礼)亀井静香氏の名前が。激動の数日間の直後で御苦労さまでございます。

全国証券大会終了後の立食パーティーは失礼をさせていただき、次の訪問先へ急いでいたところ、知人の民主党議員とばったり出くわしました。「当選おめでとうございます」と声を掛けたら「いやぁ~、亀井さんとは・・・(以下省略)」

ペイオフ凍結、自己資本比率規制凍結、日経225先物オプションの廃止など、度肝を抜くマニフェストの数々が国民の信任を得ているわけではないものの、数合わせで主要閣僚の一角を陥れた国民新党。代議制民主主義のアヤだから仕方が無いと笑ってばかりはいられない証券業界であります。